民宿立地の一般理論

 民宿立地の一般理論では抽象的になってしまうで、具体的に「民宿の立地と実態」ということを、できるだけ文献を利用して分析しましたが、一般理論で述べたように、交通の立地や社会的な立地について、もっと検討しなくてはならなかったし、その他の立地について検討ができませんでした。一般に地代負担力は、生産の管理業務や行政において最大であり、これに商業が次ぐ。それらに比べると、居住や製造業における地代負担力は弱く、さらに農業にあってははるかに弱い。
 このようにして地方間旅行者や国際旅行者に対する宿泊圏は、多くの場合、都市の最中心から少し離れた商業囲の比較的内側に立地するとこになるでしょう。

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 ここで、現実に近い状態を想像してみると、海や河川が存在し、土地にも起伏があり、各種の交通手段の分布も不均等です。したがって地面にも斯かる諸条件が反映して凹凸があるから変貌するということになります。このように、社会の諸産業との関連においてとらえることも立地を考える場合必要でしょう。つまりここにいう、三位一体説も、ここに基因しており、工業立地、農業立地、観光産業立地についてのモデルを考えており、これは、チューネンや、フーバーの描いたものと比較されているので、その点も附加しておきくましょう。また、地代、輸送費、市場などの関係からは、工業・農業・観光産業の配置の順序は秩序を保つ形であろうと推察されます。ただ観光資源を主体としたものをあらわしてのことであって、もし文化財的観光資源や産業観光資源をもあわせて考えるならば、モデルは描きえないでしょう。すなわち、観光産業圏は全地域に拡がった形では描き変えなければならないであろうとしています。
 この、位置している観光産業圏について「日本における民宿の分布図と高遠道」の東京・名古屋・大阪の200kmとの関連でとらえた場合、かなり、この仮説に近いものと思われます。そして、工業立地・農業立地ならびに観光産業立地の相互関連を認識して、これをいかに結び合わせ、相互に謡隠しないようにプランを策定すべきであり、中央政府や地方政府は、その実施にあたってば、社会間接資本の重点的投下を考える。としている点を重視しなくてはなりません。
 つまり社会間接資本の重点投下を考える場合、民宿の存する根源的な問題が、いまだ本研究では検討を加えていないので、今後の研究をまたねばならなとしても、民宿の存する所以は、経済的立地との関連がとらえられなくてはなりません。
 それには、民宿経営を主体的にとらえることにより、この点が浮彫り化されてくるのでしょう。そうすることにより、第1次産業との関連において、どのようにしていったらよいか、また、社会間接資本、具体的には地域振興関係法令の指定といい、豪雪池沢(特別豪雪地)指定地域、辺池沢指定地域、山村振興法指定地域、過疎法指定地域などが、はっきりしてくるものと思われます。
 民宿を観光民宿と学生村民宿に2分類し、とくに観光民宿から学生村民宿を除いた詳細な理由って立地している場合と、専業の場合でも、なんらかの経済条件があって立地しているので、平面的に立地構造を略述したものです。観光民宿は観光産業立地化するためには請要因によって立地し、連携しあうのです。また学生村民宿は農林漁業立地化に近くなるに従って、農、林、漁業つまり第1次産業化していくし、遂に反対の方向に進むにつれて、観光産業化していくことを示すのです。商業ならびにサービス業立地の場合は、民宿業と連携している場合、副業として存在し、遂に専業化することにより、民宿になるか、商業ならびにサービス業に立地して独立することも考えられます。
 工業立地の場合や農林漁業や商業なならびにサービス業、そして観光産業立地に基本的に同じ説明になるでしょう。環境立地の因子の説明にはなかったのですが、陶磁器や農芸加工品の場合、工業立地化してみることができよう。
 もちろん、漁業加工や繊維加工は工業として独立している場合もありますが、絹糸や観光漁業加工として副業化する場合もあるでしょう。

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